解体屋とは?仕事内容や給料を解説
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解体屋とは?仕事内容や給料を解説

2021年3月10日

建設業界では必要不可欠な、解体屋。しかし建設業界に関連のない方からすると、「どんな仕事なのか・・・」と疑問に感じるのではないでしょうか。

そこで本記事は「解体屋とは?」と題して、解体屋の仕事内容や給料面を詳しく解説していきます。

 

解体屋とは

解体屋とは、建物や空間内装を解体する業者のことを指します。新しい何かを作り出すには、まず古くなった物を取り払う必要があります。解体屋は「新しい物を作り出すために、一度まっさらな状態に戻す」仕事を担っています。
解体屋は主に、家や店舗を引き払う際や改装を行う際などに招集されます。解体のプロとして、「どのように壊したら効率的に作業ができるか」を考えて作業するため、その都度適切な解体方法が求められているのです。

 

解体屋の仕事内容

解体屋は、具体的に下記のような仕事を行います。

❏解体範囲の打ち合わせ

部分改装の場合は壊す部分と壊さない部分が混在している場合が多くあります。そのため依頼者と事前に解体範囲の打ち合わせが必要です。
図面を用いた打ち合わせが主流ですが、最終的には実際に現場での確認が重要になります。万が一壊さなくてよい場所まで壊してしまうと、取り返しのつかないことになります。この打ち合わせこそ、解体屋の仕事の中でも非常に重要な部分と言えます。

 

❏解体方法の検討

現場状況を把握して、使用する重機や人員配置を検討します。さらに、複雑な解体を要する場合はその解体方法も検討しなければなりません。
また解体は騒音作業になるため、現場によっては作業時間が限られることがあります。作業時間を踏まえて、解体作業の人員を決めるようにしましょう。

 

❏作業前の養生や解体範囲外の保護

解体物の搬出ルートや解体しない部分の保護を行います。解体物は鋭利なものが多いので、床に落としてしまうと傷つけてしまう危険性があります。ブルーシートのような簡易的なものに加えて、ベニヤなどを敷くことをおすすめします。
また解体範囲内に解体しないものがある場合は必ず養生をして保護するようにしましょう。

 

❏解体作業

上記を行ったあとで、ようやく本作業に移ります。解体作業はハンマーなどを使って手で行う場合と、ユンボなどの重機を使って機械で行う場合があります。どちらの方法で解体するかは現場状況を確認して判断するとよいでしょう。
またユンボなどの重機の操作は有資格者のみが行える仕事です。無資格の場合は講習を受講し、資格を取得することをおすすめします。

 

❏解体したものの搬出

解体後は、解体物を運び出す作業が発生します。広範囲の解体を行う場合、産廃車(ゴミ車)を複数台呼ばなければいけないので、事前の手配が必要です。
また産廃車に積む際には、できるだけ同じ材料ごとにまとめて処分するようにしましょう。

 

❏現場清掃

搬出が完了した後は現場清掃を行います。現場清掃が完了してはじめてお引き渡しとなるため、最後まで気を抜かず丁寧に掃除を行いましょう。
ビスや金属の破片など、小さなゴミが落ちていないか隅々まで確認することをおすすめします。

 

解体屋の給料

解体屋の年収は、平均400万円といわれています。これは本人のスキルや企業によって異なりますが、決して年収の高い業種とはいえません。
また解体作業は危険を伴う作業であるものの、作業自体は高度な技術は不要です。ときには建設系のアルバイトなどでチーム構成されることもあるでしょう。つまり解体屋で年収を上げる場合は、重機操縦の資格の取得や、職長クラスまで現場把握が行えるよう経験を積むことが重要になります。

 

解体屋で給料を上げる方法とは?

解体屋で給料を上げる方法は主に下記の2つです。
・解体屋に有利な資格を取得する
・現場指示ができるような人材に成長する


一つ目は「資格取得」です。解体屋ではユンボなどの重機を作業するスキルが求められる場合があります。これを操縦するためには、「車両系建設機械運転技能講習」もしくは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の受講が必要になります。
また、合わせて重機操作に必要な知識を得ることで、任せられる仕事の範囲が広がるため給料アップにつながるでしょう。

二つ目は「現場指示ができる人材に成長する」ことです。解体作業自体はアルバイトでも行える軽作業が多々ありますが、やはり現場指示や工事の段取りを考えることは経験の浅いアルバイトではできません。
一作業員ではなくチームリーダーとして現場に関われるようになると、給料の交渉がしやすくなります。

 

まとめ

解体屋にはさまざまな仕事があり、自分のスキル次第では給料アップが期待できる業界です。
解体は工事開始の第一歩です。人々の暮らしのインフラを整える建設業界にとって、解体屋はまさに必要不可欠な仕事といえるでしょう。

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